陥入爪

陥入爪とは、爪が軟部組織に食い込んで炎症を起こした状態です。多くは爪が異物となって感染を伴います。主な症状は爪周囲の疼痛、腫脹、発赤、不良肉芽の形成、排膿があります。有病率は高く、日本人の10人に1人は陥入爪との報告もあります。 原因として、深爪、外傷、爪白癬、靴の不適合、スポーツ等があり、母趾に好発します。爪は荷重が減ると彎曲する性質があり、疼痛で荷重が減少すると悪循環になる傾向があります。 治療法には薬物療法・手術療法があり、爪の形状・感染・疼痛の有無により治療法を選択します。感染を伴う場合は抗生剤の投与は必須であり、爪白癬を伴う場合は抗真菌を剤併用します。 現在当院では下記の3種類の治療法を行っています。

フェノール法

膿瘍を伴うなど、感染・疼痛が強い場合・準緊急的に行う場合はこの方法を選択しています。術式は陥入した爪を部分切除し、爪母に綿棒でフェノールを3分〜5分塗布します。フェノールにより爪母を壊死させ、塗布した部位の爪形成が起こらなくなります。フェノールの組織到達深度は約1mmで、フェノール塗布部以外の組織的侵襲は少なく、術後の疼痛は極めて少ないです。術後は2週間程度で浸出液がなくなり、スポーツも可能となります。この術式の利点は効果が早く認められること、再発が比較的少ない、感染源の除去により根治療法となりえることが挙げられます。欠点は局所麻酔時の痛み、術後数日通院が必要、爪の幅が減少する等が挙げられます。  

マチワイヤー法

疼痛がそれほど強くない場合、感染が軽度の場合はこの方法を選択します。 予め爪を切らずに3〜5mm程度伸ばしてもらいます。爪に2か所穴を開け、直径0.5〜0.55mmの形状記憶合金の針金を挿入します。ワイヤーの矯正力で彎曲した爪が1〜2カ月程度で平らになってきます。矯正中に親指に荷重をかけるよう指導します。 この術式の利点は、ワイヤー装着時の疼痛がほとんどないことと、術後の通院が少なくて済むこと、消毒が必要ないことです。欠点は爪が脆弱な場合や、爪が短い場合は装着不可能なこと、1か月程度で入れ替えが必要なこと、再発が少なくないこと、やや即効性に欠けることです。

(多摩メディカルHPより)

コレクティオ法

基本的にこの術式の適応はマチワイヤー法と同じですが、上記のマチワイヤーが装着できないほど爪の彎曲が激しい場合はこの方法を選択します。この方法の利点はマチワイヤー法の利点に加え、事前に爪を伸ばす必要がないことと、長期の装着が可能であることが挙げられます。欠点は矯正力がやや弱く、矯正に時間がかかることがあげられます。

(リフレプロジャパンHPより)